コミケで電子マネーが使われたと聞いてクレジットカード決済との比較表を作ってみた

先日のコミケでは、クレジットカード決済のSquareや楽天スマートペイなどがよく使われていたようだ。
ところが一部ではEdyなどの電子マネーが使われていたという話。

記事にもなっていた。

電子マネーなら、気軽に支払ってもらえます。おサイフケータイを利用している人もいますし、交通系のカードは、多くの人が持っています。クレジットカードよりハードルが低いのではないでしょうか」(同氏)
また最近のコミケには、クレジットカードこそ持っていないものの、日々、交通系の電子マネーを使っている中学生や高校生の参加も増えているという。こうしたユーザーが利用できるという面でも、コミケ電子マネーの相性はよさそうだ。

電子マネー決済の波、コミケにも――サークル「自転車操業」が導入を決めたわけ - 誠 Biz.ID


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マルチ電子マネーサービスとは | ヤマトシステム開発

利用したのはヤマトシステムのサービス。
電子マネー決済端末は1週間程度のレンタルでができて、導入コストも合計2万円程度で可能だったようだ。

今回、かざみ氏が利用したシステムは、ヤマトシステムが開発した「マルチ電子マネーサービス」。nanacoWAON楽天Edyといったストア系の電子マネーだけではなく、SuicaPASMOICOCAなど、交通系の電子マネーにも対応している。(中略)

同社のサイトには、月額5000円で最低1年間の継続契約が必要と書かれていたが、問い合わせてみると1週間だけのレンタルにも対応していたという。「1週間、5000円(内蔵のauモバイル回線の料金含む)と決済手数料(店舗の契約条件によって異なる)だけで済むんです」(同氏)。ただし、読み取り機を稼動させるためのAC電源をコミケ会場で確保できなかったため、PCなどに給電できるタイプのモバイルバッテリー(1万5000円)を別途購入した。

http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1401/17/news007.html


最近ではSquareなどのモバイルのクレジットカード決済が簡単に導入できるようになり、個人でも利用されるようになってきた。一方、電子マネーは導入に敷居があると見られてきたが、そうでもないようだ。
確かに、カード決済よりも電子マネーの方が身近であり簡単である。

この記事ではコミケの例だったが、利用環境や客層、商品単価などによって、どちらの方が適するか変わってきそうだ。
そこで、簡単な比較表を作ってみた。

電子マネープリペイド型、ポストペイ型などあるが、ここでは区別しない。
※クレジットカード決済は、最近の新しいモバイル決済サービスを想定。サービス会社により若干の違いはある。

電子マネー クレジットカード決済
初期費用 △安くても数千円以上 ◯0円~2000円程度
決済手数料 △業種業態による ◯一律3.24%程度
申し込みのしやすさ △審査や手続きに何週間か必要 ◯ネットで申し込めて数日で利用可能
端末の設置のしやすさ △電源と回線が必要 スマートフォンだけで可能
通信環境 ◯常に繋がっていなくても良い △常にネットワークが必要
決済のしやすさ ◯かざすだけ △カードの受渡しが必要
決済金額 ◯少額でも気兼ねない △少額ではあまり使われない慣習
ユーザー数 ◯中高生でも持っている △18歳以上

(誤りがあれば指摘ください)

こう見ると、導入のしやすさだとクレジットカード決済だが、使い勝手や決済の簡単さで見ると電子マネーの方が優れている。

ただ、これも現時点での話。
将来的にはスマホ電子マネーが扱えるようになったり、NFCなどを使った新しい決済サービスが出てくるだろう。
今よりもさらに簡単な決済手段が使えるようになる日も、そう遠くないのではないか。